Like a monotone.

Only those who do nothing at all wake no mistake but that would be a mistake.

本当にオシャレだった70'Sとフレンチトーストの話。

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「今更」とか「ようやく」とかいうレベルではもはやないけれど、「これだけは観ておくべき映画100選」とかに必ずエントリーされている「クレイマークレイマー」をHulu生活によって観ました。

正確には、HuluとAppleTV生活のおかげです。AppleTVがなかったらHulu生活の充実さもおそらく半減していたと思います。

この組み合わせ、いまのところ最強説。

さて、昔の映画などに明るくないワタシにとって70'Sは、例えば雑誌とか写真集とか、’ちょっとスカーフを70'S風に捲くのがオシャレ’みたいなコーディネートとか、実在していたという意味でのリアリティがありませんでした。

でもこの映画を見て、その時代は実在したリアルな風景だと初めて感じることができたし、ひとつひとつがなんともいえず新鮮でした。初めて見たものばかり!という新鮮さではなくて、それが実在しているという新鮮さ。ワタシのなかに、その事実が入り込んだという新鮮さがそう感じさせたのかもしれません。

ファッションに限らずインテリアもよだれもの。この時代は本当にオシャレだったんですね。

スタイリングの中で一番惹かれたのは、メリル・ストリープのこの白シャツ×ベージュコートのスタイリング。もう、本当にさらりと着こなしすぎ。

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話がちょうど佳境を迎えてひと泣きし、ようやく心が落ち着いてきたあたりにこのシーンがあるので、その洗練されたスタイリングと立ち姿に思わず見とれました。一瞬、字幕をちゃんと読んでなかったです。

そして忘れてはいけない存在のフレンチトースト。18ヶ月という月日は、フレンチトーストを作る姿をあんなにも様にするんだなぁとしんみりしました。お行儀悪いから絶対ダメだけど、息子ビリーがキッチンに座ってお手伝いをする姿は可愛すぎます♥

おまけ程度に驚いたことがひとつあって、それは意外にもフレンチトーストを食べるシーンがないこと。「クレイマークレイマーといえばフレンチトースト」と言われるのに、フレンチトーストを食べるシーンは出てこないんです。「フレンチトーストが美味しい=食す」という表現はされず、ただフレンチトーストを作るシーンがあるだけなのに、その手際と空気感で、観た人の記憶に残るだけでなく、フレンチトーストが食べたいと思わせるほど、美味しいのだと表現できているということが分かって驚きでした。

この映画を観て、「これだけは観ておくべき映画100選」が大きく外れないということかもしれないなと思いました。人の言うことはまず信じてみることも大切ですね。そんなわけで、Huluにある傑作品はひとつひとつ観ていくことにします。